超音波テクノ 2023年11-12月号(日本工業出版)
■特集:超音波等を適用したプラントの保守検査
○片面非接触空中超音波計測方法
○空中超音波励起による表面波のパルス圧縮
○1個の探触子を用いた反射空中超音波法によるCFRP内部欠陥の画像化の試み
○ディープラーニングによる超音波探傷画像中の欠陥自動分類
/東芝エネルギーシステムズ/高橋栞太
本稿では、フェーズドアレイ超音波探傷の画像中に欠陥が存在するか否かをディープラーニングを用いて自動分類するシステムを紹介する。本システムでの欠陥検出率(欠陥を含む画像を正しく分類する確率)は99.3%である。
○三層媒質の多層配管のPAUT法による健全性評価の適用
○深層学習を用いた異方性弾性体中の欠陥に対する逆解析
/群馬大学/斎藤隆泰
超音波非破壊検査の最終目的は、欠陥の有無や位置等を推定することである。本稿では、異方性材料中の欠陥に対して、複数の点で得られた超音波散乱波形を深層学習させ、欠陥位置を推定した研究例について紹介する。
○AE法とデジタル画像相関法(DIC)によるステンレス鉄筋コンクリートはりのせん断破壊挙動解明
○石油化学プラントタンク底板の肉厚自動測定ロボットの開発
○超音波励起サーモグラフィ法による非破壊検査
■特集:医療で活躍が期待される超音波技術
○光超音波イメージングを用いたリンパ流の観察
/慶應義塾大学/浦野萌美・他
光超音波イメージングとは、光を照射された吸収体から生じる音波を利用して、体内の脈管等の画像を取得する技術である。本稿では、我々が使用した光超音波イメージング装置の概要とファントムよる検証結果、および臨床で得られたリンパ流の速度算出結果を紹介する。
○超音波ベクトルドプラを用いたヒトの軟組織と血流のin vivo力学特性再構成イメージング
/上智大学/炭 親良
我々は、医用超音波や非破壊検査の分野で観測対象の変位や変形をベクトル観測するべく、これまでに多次元自己相関法や多次元クロススペクトル位相勾配法等を開発した。それらと開発した横方向変調法とを用いて変位を高精度に観測したところ、ヒト手首の浅在組織において、軟組織のVoigt(フォークト)粘弾性モデルと弾性モデルと、血液のニュートン流体モデルとを用いて、力学物性と力学量の再構成を正則化処理を行うことなく安定的に再構成できた。
○超音波を用いた発毛治療最前線
○超音波を用いたサルコペニア予防法の開発
■解説
○超音波振動を利用した金型鋼の精密微細切削技術