6配位8面体の錯体には一般論がある(錯体、キラリティのWiki)。
二座配位子を2個以上もつ六配位錯体には光学異性体が発生する。二座配位子によるねじれが左回りのものはΛ(ラムダ)、右回りのものはΔ(デルタ)体と呼ぶ。
で、これを二核にすると、ΔΛ(meso)と、ΔΔ+ΛΛ(racemi)の二種類のエナンチオマー(対掌体)が生ずる。
さらに、二座配位子(bidentate ligands)の構造が非対称(エチル基+CF3)の場合には、その方向によって、さらに二種類の幾何異性体が生ずる(facial/meridional isomerism)。
[MX3Y3]構造において、同じ3個の配位子が八面体の一つの面を占有していればfacialまたはfac、中心金属イオンを含む一つの面を占有していればmeridionalまたはmer体と呼ぶ。
で、肝心なのは、ラセミ体の方が反転中心がない!ことである。例)。
(幾何異性体は、置換基が遠いとして無視)
始めてから何年たっただろうか。ようやくそれっぽい話になって来た!
【後記】二座配位子の価数がわからン。左右端は必ず一重結合なので、真ん中のCの左右どちらかが二重結合になるはずなんだけれど、ベンゼンのように「ぴったり」行かない。
−C−C−C−
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